まずは模試の解き直しから行われた。

最初の授業も解き直しだったなと思いながら、雄悟先生の指示に従って問題を解いていく。

雄悟先生はまるで今までの私たちの関係はなかったかのようにぶっきらぼうだった。



ちゃんと教えてくれるし、先生としては申し分ない。

だけど勉強以外の会話はない。授業の雰囲気も心なしか重い。

それがこんなに苦しいことだなんて、思わなかった。

目の前に大好きな雄悟先生がいるのに、相手がこんなに無愛想であることが辛くて仕方ない。



夜中にもう先生は私のことなんか好きじゃないのかも、そう思って泣きそうになった日もあった。

そんな日は眠くなるまで勉強した。

受験が終わった時、雄悟先生とちゃんと向き合えるように。

また好きだって、言ってもらえるように。



だけど勉強すればするほど、雄悟先生の授業を受ければ受けるほど、苦しくて辛くて、先生との距離がどんどん離れて行ってしまう気がした。