どうしてこうなる?
その理由が分からず苦しむ由奈に、コウはある行動をとった。
ガチャガチャ。
机に広がる書物を集め整理し、それを棚に戻したり受け付けに返した。
「コウ……?」
コウは強引に由奈の手を引き、まるで怒ってるかのように無理やり図書館を出た。
しばらく何も言わずに歩くが、由奈はどうしたのかと聞いてみる。
「どうしたのコウ……何で急に……」
すると、コウは立ち止まり、数秒そのままの姿勢でいた。
そして意を決したように振り返り、由奈の肩に手をかける。
「もう止めよう!!」
「……?」
由奈が何を言っているのか困った表情を出すと、コウは首を振って訴えた。
「もう嫌なんだ! こうして由奈がまた事件の事で傷付くのが! 何で記事が消えてるかなんて誰にも分からないが、もうそれが運命なんだと考えるしかない。忘れる事が幸せに繋がると俺は思う」
力強くコウは力説している



