すると、その今の言葉にも指さすように答えた。
「あ~~ほら! また言った! どうして優ちゃんは名前で呼んで、エーコは名前で呼んでくれないの~~?」
え……
ただの嫉妬心?
「名前ってコレは役の名前で、実際には……」
石垣がそう言い訳するも、顔をプイッと背けられる。
はあ……
深呼吸をし、仕方ないので佐々木も名前で呼ぶ事にした。
「分かったよ本美。今度から名前で呼ぶから」
それでも、まだ顔を背けたままだ。
「エーコ、そんな名前じゃないもん。本美なんて役名だから、呼ばれたら仕事してるみたいで嫌い」
ってオイオイ。
まさか、本名である名前を呼べと?
流石に……抵抗ありまくりだろう。
しかし、機嫌を直す為に、ここは言わなきゃならない。
「……え、栄子? こ、この名で呼ぶから」
すると、佐々木は直ぐに笑顔になり、元気な返事を返した。
「うん!」
天崎は、何故かクスクスと笑って見ている



