以上が本日の撮影内容。
難なくクリアーだ。
すると、スタジオの隅で手を振る佐々木の姿が見えた。
今日は、本美役の出番はないハズなのに何故?
しかも、コチラに向かって手を振ってるようだ。
俺? と石垣は自身を指さすと、ニコニコと頷いた。
近付いて挨拶をする。
「どうも。あれ? 今日は撮影ない日じゃ?」
すると、彼女はそれも聞かず演技指導し始めた。
「んも~~康クンは女心を分かってない~。あそこはもっと気を使って、極力不自然にならないようにタバコ買いに行くんだよ?」
まあ……確かに自分でもワザとらしいと思う演技だった……
「はあ……言われてみればそうですね。もっと女心を勉強します」
すると、佐々木は頭をピンとさせた。
「そうだ康クン~~今日エーコ達に付き合ってくんない~~? 女心ってのを教えてあげるよ」
突然のお誘い。
本気なのか分からず「は?」と言ってしまう。
「今日は用事で優ちゃんを送り迎えしたの~話がしたくて~~。帰り食事に行くから康クンもどうかなって」
あ……だから撮影日でもないのに居るのか。
ってか優ちゃんって天崎?
いつの間に、2人は仲良くなったのだろうか



