出てきたのは指輪。
捨てようとして、迷って居たのが直ぐに分かった。
しかし、由奈は……
「やっぱり……同じ事を考えていたんだね」
「え……?」
そう言うと由奈は、自分の指輪も取り出して、その2つを思いっきり海に投げ飛ばした。
その呆気ない行動に、コウは驚きを隠せなかった。
そのまま由奈は、キッと睨んだ。
「許さない……アナタだけは絶対に許さない!! 五年間も騙してきて、何だと思っているのよ!!」
意外な結果。
由奈は事件を知るや否や、悲しみに溺れると予想していたが、ここまでコウに怒りを露わにするとは予想だにしなかった。
「ゴ、ゴメン……」
「ゴメン? 謝って済む問題!? どれ程の事か分かっているの!! 私、アナタを一生許さないんだから!!!」
グッと胸ぐらを掴む由奈。
いつ殴られてもおかしくない



