「でも、あんた一人死んだ所で、そいつらはなんも感じへんよ」



その一言にピクリと自殺願望者くんの肩が動いた。



「死ぬんやったら、そいつら巻き添えにしてもうたら?」



そう言った途端に、自殺願望者くんが顔をあげた。



なに言ってんだこいつ見たいな表情が手に取るようにわかる顔だ。



だか、その顔は、泣くのを必死に我慢しているような顔でもある。