頭が真っ白になって、その疑問しか浮かばない。

あまりのショックで、声も出なかった。


あたしがここで待ってる間、椋ちゃんは女の人と会ってたの……?


もちろん、あたしが勝手に待ってただけなんだし、椋ちゃんがどう過ごそうと文句を言う事じゃない。

自分勝手に行動してたのは、あたしで……。
帰ってこなかった椋ちゃんは、全然悪くない。

全然悪くない。


……そう、思うのに。
心の中を、ドロドロしか感情が覆っていく。


“なんで”
“誰と?”

そればっかりが、頭の中をぐるぐる回ってる。