「もう寝込みを狙う必要もないだろ。いつでもできるんだから」 そう笑う椋ちゃんに、頭ごと抱き寄せられてキスされる。 びっくりして何も言えずにいると、椋ちゃんは触れるだけのキスをしてから離れて「おはよう、咲良」と優しく微笑んだ。 椋ちゃんの極上の微笑みに、胸が締め付けられて苦しくなる。 朝からそんな顔は心臓に悪いと心の中でクレームをつけながら、あたしも笑顔を返す。 「おはよう、椋ちゃん」 今日も、椋ちゃん一色のあたしの一日が始まる。 END