トロンってなっちゃってる目で、椋ちゃんを見る。
椋ちゃんがたくさん触れるせいで、呼吸が乱れてた。


「印、つけるとマズイ?」
「……え?」


ふわふわした気分でぼんやりと答える。
じって見上げてると、椋ちゃんのはだけた胸元が見えて、胸がきゅんって締め付けられた。

椋ちゃんの手が、そっとあたしの頬に触れる。
愛しそうに見つめられて、嬉しさを通り越して苦しくなってしまう。

手をぎゅっと上から握ると、椋ちゃんが困り顔で微笑んだ。


「自分の気持ちに正直になった途端、独占欲が抑えられなくなって……暴走しそうになる」
「椋ちゃんのしるし、いっぱいつけて。
椋ちゃんに想われてる証拠みたいで、嬉しいから」


手を伸ばして、椋ちゃんに抱きつく。

温かくて、心地いい体温。
少しでも近くに感じたくて、ぎゅって力いっぱいくっついた。

椋ちゃんがずっと傍にいてくれるなら……。
他には何もいらない。