大好きだった暴走もいけなくなった。 誕生日も祝わなくなった。 俺は、族の実質的総長をせざるを得なくなった。 なんで俺なのか。 そんな疑問は許されなかった。 ――俺が一番強いから。 ただ、それだけ。 弱い俺たちは、誰かに頼りたくてしょうがないんだ。 だからメンバーは、強いからという理由で俺にてっぺんを任せた。