ようやく 落ち着きを取り戻して、 照れくささの中で パパの胸から顔をあげた私は、 「もう 大丈夫。」 と言い、食事を作りはじめた。 本当は、その胸のあたたかさは 心地よかった。 久しぶりのパパの温もりは、 柔らかくて…。 優しくて…。 そして 何よりも けがれていなかった。 だから 本当は もう少し 胸の中で 甘えていたかったのだけれど。 私は もう甘えては いけない気がして。 「大丈夫」 と 元気に パパから 離れた。