「この方、確か師長さんじゃ」 はい、と照れたように笑っている顔はいかにも幸せそうだ。 「すみません、ですから住み込みは新しい方に任せて、籍を入れようかと」 「籍って」 唖然としてしまった。 なんだか爺やって…誰かさんに似て急だ。 しかもよく聞くと、この近くに家を建ててふたりで住むらしい。 住み込みができなくなったって 「なによ、それ……」 「すみません」とまだ言ってるけど、口元はゆるんでる。 「幸せになってね」 幸せは、つながる くるくる、くるくる