透き通った若い看護師さんの声。お見舞いかと振り向いた瞬間に。 「お久しぶり」 端正な顔立ち。すらっと長い手足。 身に付けられた洋服や小物は、落ち着いている雰囲気で、センスが感じられる。 同年代かと思われるその男子。 「えっ…?」 「お久しぶりです、結愛ちゃん、爺や」 「……ど」 お久しぶりだというからかなり懐かしい顔のはずなんだけど―― 「どなたですか?」