「あ、女の子だぁ」 カウンターにいる、恐らく図書委員である人に声を掛けると、小さく呟いてあたしを見た。 「昨日転入してきた子だよね?すっげぇ噂になってたんだ!やっぱ可愛いねっ」 ニコニコと爽やかに笑い、あたしの手を握る。 予想外の出来事に身体が跳ねた。 「初々しいね……襲いたくなる」 「え、ちょ…っ」 抵抗する暇もなく腕があたしの腰に回り、強く引き寄せられた。 唇が触れそうな距離。