ダン…ダン…


ボールが弾む音が静かな体育館に響く。



いつもと違って外が明るいことに少し違和感を覚えながら

希が止まったままドリブルする。


目の前でディフェンスする川瀬の顔を見ながら…



希がドリブルをやめた。


「どうした?」


不思議そうに見つめてくる川瀬の視線の先で…

希がシュート体制に入った。


「いや、無理だろ(笑)」


川瀬が冗談半分に笑う。






もしも…


もしもこのスリーポイントが入ったら…




告白する。








『好き』って…









希が川瀬の後ろにあるリングを見つめて…







ボールを放った。














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