「せ、瀬良く……」 あまり口を開けずに、カヨが瀬良の名を口にする。 「分かってるんだろ? 僕とずっと一緒に居られないでしょ?」 ずっと一緒に。瀬良と、一緒に。 「いつか、ここに来なくなるかもしれないんだろ?」 家の中は、相変わらず薄暗い。もう陽も落ちてきて、暗い。二人の表情も見えにくい。 そして二人は、どちらも黙ってしまった。