月の下でキスと罰を。

「僕は、大丈夫だよ。カヨはさ、自分の人生のこと考えて」

 蒼白になる、カヨの顔色。

「カヨは、僕と居て幸せなの?」

 幸せなの?


「……え?」

 幸せ。瀬良の幸せと、カヨの幸せ。

「幸せにしてあげられてるの?」

 無表情で喋る瀬良は、それでも美しい。形の良い唇が言葉を紡ぎ、長い睫毛は視線を揺らす。あたしはその光景に見とれた。

「……僕に、飽きたら早めに言って」

 そんな美しい瀬良に見つめられるカヨを、羨ましいと思った。