「瀬良くん、一緒に暮らそうか」
カヨが、静かに言った。少し、声色は明るく。
「うん? どうしたの」
「ずっと、あたし考えてて」
言いながら、茶色い水が入ったコップをテーブルへ置くカヨ。
「一緒に、暮らさない? ここで」
開いている窓。風がカーテンを揺らす。
「あたし来年大学卒業だし、就職して、一緒に住めば……瀬良くんもラクかなぁって」
「お金?」
「まぁ、そういうのとか」
カヨの言葉を聞いて瀬良は、無表情だった。
「……」
「だから、瀬良くんイヤじゃなければなぁ~……なんて」
テーブルのコップは、まだ瀬良に飲まれない。カヨは、瀬良と一緒に住みたいのだ。
「せらく……」
「カヨ、僕は」
瀬良が声を出した。カヨはパッと顔を上げる。



