逃げだと思うよ。ただひとり自惚れてただけなのかな? 街中を走り回って、走り回って。なぜかフッと頭に浮かんだのは登駕だった。 ごめんね、登駕。 わたし、もう頑張れ…るかな? ゆっくりと流れていく時間はわたしのリミット。自然に足は学校へと向かっていた。 「なん…で…」 なんで登駕だったのかはわたしはまだ考えなかった。ただ自然に動いた先がそこで。理由なんてなかった。