日記擬きの紙を
見つからないように
本棚の隙間に入れた。

そしてロウソクの火を
一息で消して眠りにつく。

この夜だけが安眠できた
最後の眠りだと、
計画実行までもうすぐだと、
今のあたしは知るよしもなかった…



―――――――――


バンッ



王の肺を一発



苦しみ過呼吸を起こす王
右手で散らばった金を取り
まるで、`渡さない'と
言うようにうずくまる…


最早…王の姿とは言いずらい
醜い金の亡者


あたしの頭に一気に
血がのぼった



目の前に転がる
亡者の頭に拳銃を押し当て
一発。引き金を引いた。


返り血を浴びて
動かなくなった異物を見て
…後戻り出来ないと…
金縛りにあったかのように
動けなくなり、唾を飲み込んだ…