だからこそ、キミは。




私に気持ちを伝えられた先生の横顔は、私よりもずっと悲しく。

痛々しいぐらいに、微笑んでいた。



まるで私の気持ちが“痛い”とでも言うように。

苦々しく微笑んでいる。




「美優…。」




―…ねぇ。


先生は、なにかを抱えているんだよね?


指輪を煌めかせながら、先生の潰れそうな笑顔が、叫んでいる。



その傷は、私には見せてくれないの?




「どこかに、行ってしまったりしない?」




それは、初めて先生が弱さを見せたシュンカン。