だからこそ、キミは。




だけど、ただ一つだけ断言できる。


私の佑くんに対する思いは、確実に小さくなっているから。



きっと私は、佑くんを忘れてきている。



「ふーん…。」



先生は、それ以上何も言わなかった。


私のことなんか目もくれずに、キーボードをカチカチならしてる。



顎に添えられている手のひらの、薬指。
キラリと光るものが、ぼんやりと揺れていた。




『……。』



ずっと、私、気になっていたことがある。