別に、佑くん本人が怖いわけではない。 ただ私が勝手に恐れて、勝手に身構えているだけのこと。 …でも、あんなことがあって、あんなことを言ってしまったんだもん。 緊張するなと言われても、無理な話。 『だから、よろしくお願いします…。』 か細くも、必死でどこにでもありそうな会話を並べながら。 私は先生がいなくなってしまった、“あの後”のことを思い出していた。 ―――――――――… ――――――――… ―――――――…