だからこそ、キミは。




『いい、の…?』



理由もわからずに、声が震える。



吹っ切れたはずだったのに、やっぱり吹っ切れていなくて。

これで1人で弁当を食べなくていいのだと思うと、安心して、なんだか泣きたくなった。



「良いに決まってんじゃん!

だから誘ったんだし。」




そう言って朗らかに笑ってくれる爽くんは、やっぱり凄いと思う。



だって、みんな私のことなんか、見てみぬふりだったのに。

それが、暗黙の了解みたいな感じだったのに。



それを突き破って手を差し伸べられる人って、そんなに多くない。