虹が見えたら


夕飯時になるみは来週の遠足のことを話してみた。

「棚丘山に遠足かぁ。恒例行事だね。」


「それで、遠足のときに着る服を買うのでバイト料を前借りさせてもらおうかと。」


真樹は困った顔をして

「そういう遠慮はしちゃだめって言ったでしょう?
必要経費は僕がすべて僕が払う契約なんだから、素直にお洋服買いたいのって言って。」


続いて伊織もめずらしく口をはさんだ。

「弁当も特製のを用意してやるから楽しみにしてろよ。」


「えっお弁当作ってもらえるんですか?」


「あたりまえだろ。お嬢様が多い学校だからな、自炊するって娘の方がめずらしいぞ。
まぁ弁当は申し込み制だけどな。

たまに彼氏に作ってやりたいとかいう娘もいないわけじゃないから、そこは自由だ。」


「じゃ、伊織さんは真樹さんにも作ってあげたりするんですよね。」


「ぶっーーーーー!!!ゴホゴホ」



「えっ違うんですか?じゃ、お弁当は真樹さんが?」


「いや、俺が作るけどさ。真樹は恥ずかしがり屋だから、LOVEとかメッセージいれたりするとまるごと弁当残してくるんだよな~」


「おい、伊織!」


「まるごとお残しは伊織さんがかわいそうですよ。
お弁当に名前書いてないんですから、彼女からみたいな顔して食べるべきです。」


「な、なるみちゃん・・・そんな。」
あ、そろそろ宿題やろう。うん・・・さっさとお風呂すませて宿題しよ。」



お風呂の湯に浸かりながらなるみはクスクス笑った。

((真樹さんほんとにはずかしそうにして、かわいい。
ホ〇の管理人さんも慣れれば楽しいかも。うふふ。))