「え…な…なにこれ…。」

「降ろすぞ。」

「え…あ…うん。」


あたしをゆっくりと降ろす蒼刃。
その右手は刀の柄に触れている。


「お前…離れんなよ。」

「…分かってる。」



蒼刃があたしの前に立つ。



いつの間にか歪んだ空に大きな穴が開いている。


「なんで…空に穴なんか…。」

「お前…夢は視なかったか…?」

「夢…視てないけど…。」

「じゃあお前にも読めないような何か…なのか…?」


あたしたちがぐっと身を構えたその瞬間…















落ちてきたのは一人の男の子だった。