* * *


「星来ー!!星来ー!!」

「蒼刃ー!!いるなら返事してー!!」

「…時すでに遅し…なようだな。」

「え?」

「星来のペンダントだ。」

「…ほんとだぁ…ってことは星来…。」

「誘拐…かな。おそらく。」

「うわーん白斗!!そんな怖いこと言うのやめてよーっ!!
だってアクアマリンの王宮の警備は紫紀が…。」

「警備にぬかりはない。」

「でしょ?それに蒼刃も一緒だったに違いないもん。
星来の記憶が戻ってからはずーっと一緒にいるし。」

「それはそうかも。
でも…蒼刃が一緒だったのに誘拐されるなんてどういうことだろ…。
蒼刃は一応腕利きの剣士なんだけど…。」

「ナゾだよね!?蒼刃が一緒なら、このあたりに屍が転がってるほうが自然だもん。
蒼刃が誘拐されちゃうなんて…有り得ないよー。」

「うん。有り得ない。」

「うーん…桃依の言う通りだね…。蒼刃が誘拐…オレ、想像もつかないなぁ…。」

「同意。」

「あ!!そこにいたのか、紫紀!!」