【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下

「陽菜子なら大丈夫なんじゃね?影虎と違ってひ弱じゃないし」


心配している影兄に対し、龍兄の方は私への心配は一切なしだ。少しは心配してくれても良いだろうに。


「なぬ!?ひ弱じゃないわい!俺には歌声とトークと笑顔がある!」


影兄の言葉に龍兄は穏やかに「ハイハイ」と答えるとまたキャベツと向かい合う。


「龍兄、今日スパーリング相手しようか?なんか、そういう気分なんだよね」


「マジ?親父相手だと素早さが足りないから助かるわー」


ムシャクシャしている時は汗を流すのが一番だ。ついでに、試合形式で私も相手してもらうとしよう。


気合いを込めて首を回せば、バリバリといかつい音が鳴る。最近、生徒会の公務が忙しいせいか肩こってるのかもしれないな。