春風が必死にオールを漕いでいると、なんとまぁ、ラッキー、小さな島発見。


「とりあえずあそこに行こう。体力回復しなきゃ。あと、怖いけどSOS電話も」


「そうだな。そうしよう」


そこへ船を停めて、島へ降り、私は携帯の電波の状況を確認。


「お、繋がるじゃん、ラッキー」


私は皆川会長に連絡を取ると怒られると思い、アッキー先輩に連絡を入れる。


「もしも《あーもー!バカひよこ!バカ春風!すぐ壮平に言って迎え寄越してもらうから、大人しくしててくれよな!》


電話が繋がった瞬間、アッキー先輩からいきなり大声で叫ばれる。多分、説明せずとも状況が分かっているのだろう。


「へーい」


迎えを春風に伝えると、春風は安堵の表情。


……しかし、ここから予想もしてなかった事態が、私達を襲うのである。