「経験はなくても、これより木刀の方が打撃は凄いしひよこだから、俺も本気でいかなきゃなあ」


なんて優しい声色で言っているアッキー先輩だけど、薙刀を構える姿は青い炎が出てるみたい。静かに、メラメラって感じ。


「ちなみに、アッキー先輩はどんくらいの実力?」


「秋仁は直心影流の師範代だ」


私の疑問にすかさず答える皆川会長。流れ的に嫌な予感はしてたけど、やっぱこいつもその業界でのトップかい。そーですかい。


だいたい、そろいも揃ってイケメンで金持ちで強いって意味分からんからな。これが少女漫画なら一見地味子だが実は可愛い子が私のポジションだろうが、私は見た目これだが中身ガチムキ系だからヒロインにはなれないだろうよ。


「さっきと一緒でルールは無用。そろそろどっちか血へど吐けよ。つまらないから」


皆川会長の本音駄々漏れという最悪のスタートで、私達の組み手は始まった。