そう言いながら入ってきたのは、監察方の山崎烝だった。
「なんだ」
「本日の午後九時より、長州藩・土佐藩・肥後藩の尊王派が古高逮捕を聞いて襲撃計画の実行・中止について協議する会合が池田屋か四国屋にて行われるそうです!」
「何!?」
勢いよくそう反応したのは土方だったが、隣で沖田はうつむいたまま大きく目を見開いて静かに驚いていた。
そしてゆっくりと斎藤に目線を向ける。
ただうなずくだけの斎藤だったが、「蒼井睦月を信じろ」と。
そう言っているように見えた。
やはり蒼井睦月は未来の者なのだろうか。
もし違うとすれば長州の者か・・・・
だがこれ以上疑うのは沖田としても気分が悪い。
本当に蒼井睦月は未来の者なのだ。
そう自分に言い聞かせる。


