局長、副長、総長。



そして一番組から十番組までの組長が本堂に集められた。




しーんとした空気の中、土方が第一声を吐く。





「祇園祭の前の風の強い日を狙って京都御所に火を放ち、その混乱に乗じて中川宮朝彦親王を幽閉し、一橋慶喜・松平容保らを暗殺し、孝明天皇を長州へ連れ去る」




「え?」




何の前置きもない、予想外すぎる土方の説明に、全員がぽかんと口を開け、一点を見つめる。





だけど、数秒考えるだけで分かる。




「これはなんとしてでも阻止しなければならない」





みんなの頭に浮かんだ言葉を、土方が声に出す。





だが、沖田が最初に考えたことはこんなことではなかった。






「蒼井睦月の予言と、全然違うじゃねーか・・・・」