「何か言ったか?」
運良く斎藤には聞こえていなかったようだが、安心するのは早かった。
「総司。残念ながら俺たちも知ってるぜ!」
「げ!」
声の方を見るなり、大音量でそう言った。
「「げ」とはひどいなぁ。」
「俺ら友達だろー」
「コソコソしてた総司が悪い」
そう言いながらぞろぞろとやって来るのは、二番組組長永倉新八、八番組組長藤堂平助、十番組組長原田左之助だった。
「まさか土方さんの奴、こんなにばらしてるとは思ってなかったな」
「総司がいつも副長をからかって遊んでるから仕返しされたんじゃなーい?」