知ってるからといって、ただ会いにくるだけで、1日も余命を伸ばすこともできない。 悔しくて、悔しくて。 睦月は自分の膝の上で握ったこぶしに、涙を落とした。 人が死ぬのが、こんなにも悲しいだなんて。 愛する者を失う辛さ。 自分だけが生き残る辛さ。 睦月は布団から出ている沖田の手を優しく握った。 そしてゆっくりと自分の頬に持っていった。 「沖田さん・・・・大好きです」 そしてそのまま眠りについた。