とはいうも、緊張するものは緊張するのだ。
睦月の肩は上がりっぱなしで、リラックスを知らなかった。
だが、そんなのも初めのうち。
徐々に慣れ、睦月にも笑顔が浮かぶ。
「おいしかったです!ありがとうございました!!」
甘味屋を出て、満足そうにお礼を言う。
「本当ですか。良かったです」
「こんな店にいつも行けるなんて羨ましいです。次はどこに連れて行ってくれるのですか?」
わくわくと胸を躍らせながら、沖田を見つめる。
背の高い沖田は、睦月を見下ろす感じになるのだが、そんな睦月の上からのアングルは本当に可愛くて、沖田の心臓をいちいち刺激していた。
「あ・・・えっと、こっちです」


