「ゴホゴホっ」 その瞬間、たくさんの血が砂浜に飛び散った。 やってきた波がそれをさらい、海に流す。 「ゴホっゴホっ」 止まらない咳と血。 倒れ込む沖田に、斎藤は駆け寄った。 「総司っ!」 静かだったから存在を忘れていたが、彼はずっと沖田の後ろにいた。 いながら、ずっと沖田の行動を眺めていたのだ。