**** 「睦月ーどうだった?」 次の日、教室中がクラスメイトの騒ぎ声のする中、妃菜の駆け寄る姿が目立った。 「何がー?」 「光くんだよー。昨日会ったんでしょ?」 「あ、あぁ。はは・・・」 「何その笑い」 口をとがらせ、不満そうな顔をする妃菜に、睦月は苦笑い続行で答えた。 「あたし、ああいう人苦手かも」 「そうなのー?せっかくイケメン紹介したのに。じゃあ他あたってみる?南高にこの間彼女と別れてフリーになったイケメンがいるよーっ」 「あ、いや。もういいよ」 「え?」