教えるも何も、勉強をしたくない睦月。 しぶしぶと頷くと、美咲は優しく隣に座った。 「ほら、どこが分かんないの?」 「分からないところが分からない・・・・」 いつもより数段と低い声でそう言う。 まさかの睦月の回答に、一瞬固まる美咲だが「よしっ」と気合を入れ直し、とりあえず教科書を開かせた。 順番に問題を解かせ、分からないところを探す。 「もうヤダーっ」 勉強することに慣れていない睦月は、1時間弱で発狂しだした。 「はい、もうちょっと。ここまで解けたら休憩にするから」 「うーっ」