重い瞼を開け叫ぶが、やはり辺りは真っ暗。

それでも私は闇に向かって叫んだ。




『ラファエル様!』


ルーカスは私をラファエルの元へ繋いでくれている。

とすると、真っ暗なこの空間でも私とラファエル様は確かに繋がっているのだ。





『ラファエル様ッ!お願い答えて!』


見えない意図を探るような気持ちで叫び続けた。




何度も、何度も……








『ッ……ラファエル様…』


そして何度目か分からないほど叫んで、喉も枯れてきた時。





イヴ…―――――

闇の奥底から私を呼ぶ声がした。

今にも消えそうで、とても悲しそうな声。

悲痛な叫び声にも似たその声が誰のものなのかはすぐに分かった。



するとどこからともなく真っ黒な羽が舞い降りてきた。

闇の中で真っ黒な羽が見えるのはそれが光の粒子をまとっているから。




『ラファエル様』


私はゆらゆらと落ちてくるその羽に手を伸ばす。

羽が堕ちてゆく先から淡い光が灯り、グンと引っ張られる感覚が襲う。