すると、城井が口を開いた。 「でさ、俺、柚希に聞きたいことがある」 「はいっ?」 聞きたいこと……? 何だろう……。 次の城井の言葉を待つ。 「柚希ってさ、元“華月(カゲツ)女学園”の生徒だよね?」 「そうだけど……って! えっ!?」 華月女学園とは、この学園に私が入学する前に通っていた学校。 「……何で知ってるの?」 そこだよ。そこ。 何で知ってるの? 「何でって……情報を手に入れたから?」 「どうやって?」 「コンピューターで」 そこで、私は思い出す。