「ねぇ……、柚希?」 「はっ、はいっ?」 ん……? はっ!? えっ!? ち、ちょっと待てぇーいっ!! 「ゆ、ゆゆゆゆゆゆ……柚希っ!?」 今、城井が私のこと“柚希”って言ったよね? 「うん」 城井は、平然と頷いている。 「え?」 聞き間違い? もう一度聞き返す。 「何? 名前、“柚希”じゃなかったっけ?」 城井は綺麗な顔を傾けた。