「……ふっ……顔真っ赤」 爽は、私の顔を見て目尻を下げた。 「……///!!」 私は、咄嗟に頬に手を添えた。 「……も、もう……そ「あれー?王子、大丈夫なの?」 私の言葉と、斉藤の声が重なった。 あっ、そうだった。 コイツ、今、車酔いしている設定なんだった。 「あ、うん」 「ふーん。 ま、もうすぐ着くしな」 爽の嘘を、信じている斉藤と新谷。 いやいやいや……ちょっとは、疑いましょうよ。 あなた達、もう何年間も一緒にいるでしょ?