息を切らした王子様が現れた。 「爽っ!!」 爽の姿が視界に入った途端、安心感からか、目に涙が溢れる。 「やっぱり……」 はぁ……と、爽は、ため息を吐く。 ん……? 『やっぱり……』?? え?どーゆーこと?? 不思議に思った私は、爽と花梨ちゃんを交互に見つめる。 「そ、爽くん……帰ってよ……」 拗ねちゃったのか、花梨ちゃんは不機嫌そうに声を出した。 あの…花梨ちゃん、この態勢…どうにかしようよ。