昨日、信哉に『じゃ、明日。確かめにいこう』と言われたのに、もう放課後。



タイムリミットがどうとか言ってたくせに、あと少しでタイムリミットがあと1日になっちゃうよ。



信哉、忘れちゃったのかな……?



外の景色をぼんやりと眺めていると、後ろから声が聞こえてきた。


「確かめる……か」


楽しそうに笑う信哉。



爽の席に視線を落とすと、まだ鞄があった。



今日は爽、まだいるんだ……。



「柚希……」



なんだか甘い信哉の声が耳に入ったあと、カチャリ…と教室内に小さな物音が響いた。


ピクリと思わず体を揺らしてしまった私は、信哉に視線を向けた。