「私……病院にいた時間の方が学校にいた時間より多くって……」
花梨ちゃんは、ポツリポツリと言葉を零す。
それを私は、静かに聞いていた。
「中学校だって……。
登校した回数なんて数えられるくらいしかないの。
だけど、私……どうしても学校に行きたくて……。
お医者さんを説得してきたんだ。
……だけど、許されたのは2週間だけで……」
花梨ちゃんの気持ちがひしひしと伝わってくる。
花梨ちゃん……。
2週間しか……いられないんだ……。
「でね、私だって……やっぱり青春を病院で過ごすのはイヤだなぁって……」


