爽に向かって私は、声を張り上げた。 ……すると、爽はムクッと机から起き上がり、私の腕を引っ張って、耳元に唇を近づけた。 ……後から和馬に聞いた話だと、私と爽がキスするんじゃないかと息を呑んだらしい。 ……で!! 爽は、私の耳元で、 「おまえ、俺がもし、学校案内したら…… 妬くだろ?」 と、囁いた。 な、何か、心情読まれてるー!! 私の耳元から、離れると爽はニヤッと妖しい笑みを一瞬浮かべ、また机に突っ伏した。