「あ!土方さんに時雨さん!」


時雨と土方の存在に気付いた藤堂は、「おーい」と言わんばかりに手を振った。


「馬鹿っ……!平助!!」


「おいおい……。」


そんな藤堂を慌てて諌める永倉と原田。


(正真正銘の馬鹿だな……。)


どういうことかと言うと……


「ほう……。藤堂、永倉、原田!てめぇら己が組長だっていう自覚が―――」


「あぁ!!ほらほら土方!茶ぁ淹れてやるから部屋に入ってろって!」


「ん?あ、あぁ…。」


組長である三人がチャラチャラしているのだから、土方が鬼と化する寸前であった。


それを止めたのは時雨で、土方の背中を押して部屋に入れた。


「(全くっ!遊ぶならもっと静かに遊べ!!)」


こそこそっと三人に言った時雨はお茶を淹れるために勝手場に向かった。