「………なに?」
「聞いといて、お礼1つなし?」
「俺達、お礼欲しいなぁ……」
「お礼……?」
男達はあたしを囲むように歩み寄ると、そ、と頷く。
ジロリとあたしの頭から足先までを舐めるように見る。
「そうだなー……その体で、かな」
(………下衆が)
チッと心の中で舌打ちをする。
「………残念だけどあたしはそういうつもりないし」
貴方達に股開くなんて勿体無いわ。
「………あ?」
「舐めてんの?」
ガラリと変わった様子にあたしは、落胆する。
眉を吊り上げた奴らには、不良もどきの言葉も勿体無い。
(和……お前が求めていたのはこういうのだったのか……?)
このために、あの日………桜姫は死んだのか?


