月夜に舞う桜華




「待ってた!」

「おはようっ」

「今日も良い天気だな」

「機嫌はどうだ?」


………司、機嫌はどうだ?って酷くない?あたし毎日不機嫌てわけじゃないんですけど。


はぁ、とため息をつく。


「………何しにきたわけ」

「何って俺達今日から帝都の生徒になった」


・・・。


「………はぁ?」

「昨日手続きしたから、椿驚かせたくて」

ニッコリと笑う彼等にあたしは頭痛を覚えた。


「なんでまた………」

「なんでって椿が言ったろ?口では何とでも言えるって」


だから、口だけではなく、行動でしめそうと思ってさ。


智詩は、そう真面目な顔をしながらいうが、全く笑える。


「………目的は、なに」


それでもあたしは、疑心暗鬼になる。


「別に目的はないよ………しいていうなら、椿の側にいたい。それだけ」


雅紀が、ニッコリと笑いかける。