月夜に舞う桜華




「俺…達に……刃向かう…の…か…?」


痛みに顔を歪めながら男が唸る。


「っ小野を離せ!」


残りの男達が掴みかかろうとすると、阻むように割って入ってきた男達が立ちはだかる。


「邪魔」


ガッガッとあっという間に倒してしまう。残ったのは一人。


「お前に刃向かったら何かある?」

「俺は、……皇蘭、だぞ……!」



皇蘭の言葉にあたしだけでなく彼らも反応する。


「皇蘭、ね………」


ハッと笑うと、パッと手を話す。
解放された事に安心していた男は、瞬時に鳩尾に拳を食らい、呆気なく気絶してしまった。


(よ、わぁ―……)


冷めた目で倒れている男達を見下ろしていると、さて、と言う言葉に顔を上げる。